コラム
ストレスには「良いストレス」と「悪いストレス」がある!?
ストレスには良いストレスと悪いストレスがあることをご存知でしょうか。
たいていの方は、ストレスに対して「辛いもの」、「嫌なもの」、「なるべく避けるべきもの」とマイナスのイメージばかりを持っているでしょう。しかし、最近の研究では、ストレスは必ずしも悪い影響を与えるものではないということがわかってきました。
たとえば、仕事で以下のような状況に置かれたと想定します。
- 新しいプロジェクトのリーダーを任された
- 自分には達成困難な目標を設定された
- 昇級してこれまでより責任が増した
このような状況に置かれたとき、「よしっ!やってやるぜ!」と果敢に立ち向かう人もいれば、「いやだなぁ」と逃げ腰になってしまう人もいます。この捉え方の違いを生む要因は何でしょうか。
私は主に以下の2つの要因があると考えています。
挑戦しても、結果が悪いと怒られ、責任を取らされ、ひどければ左遷されるような組織では、誰も挑戦をしようとは思いません。失敗に対して必要以上に責めるのではなく、失敗を分析し、糧にして、次の失敗をしないように改善できる組織であれば、新しいことに挑戦する人材も増えていきます。
もし、「頑張ろう」と思えたとしても、進める中でうまく行かなかったり壁にぶつかったりすると、「やっぱり無理だ。」と挑戦を諦めてしまう人もいるでしょう。この時に支えとなるのが、やりたいと思った動機です。新しいことに挑戦しようと思ったきっかけを見直すことで、今のチャレンジが自分の目指す方向と合致していると認識できれば、気を取り直して再度挑戦することができます。
挑戦を応援してくれる組織で、自分の目指す方向と合致したとき、人は困難な目標を何とかして達成しようと踏ん張ります。こうして「やりたくない」という気持ちよりも「やってやるぜ!」という気持ちが強くなったときに、その状況が良いストレスとなるのです。
そして、難しい目標を達成した後に振り返ったとき、「あの時にこの仕事をやり切ったおかげで、今の自分はある」と自信を持てたり、自分の仕事のやりがいに気付いたりします。こういった経験を多々することで、人生は豊かになり、価値あるものになっていきます。
いかがでしたか。ストレスは必ずしも悪いものではないことがご理解いただけたでしょうか。皆さんはきっと日々、多かれ少なれ様々なストレスを抱えていると思います。しかし、今抱えているストレスは、これからの自分の成長や仕事のやりがい、そして人生に意味を見出すために非常に重要な出来事なのかもしれません。
今起きているストレスを意味のあるものになるかどうかは皆さんの意識次第です。ストレスを感じた時には、一度自分にとって良いストレスなのかどうかを考えてみる時間を確保するようにしてみてください。
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